1. Top » 
ブログ内検索
 

こちらで作品名・人名などブログ内検索が可能です





スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
  • Genre:

サントラ至上主義【17】既成曲使用サントラ 第8回/ジャズ既成曲使用型

映画のサウンドトラックは、以下の2つのパターンに分類可能です。


【1】既成曲
[1]クラシック型      ex『2001年:宇宙の旅』
[2]ジャズ型        ex『バード』
[3]R&B型        ex『ブルース・ブラザーズ』
[4]オールディーズ型  ex『アメリカン・グラフィティ』『スタンド・バイ・ミー』
[5]ロック/ポッポス型 ex『グッド・フェローズ』『パルプ・フィクション』
【2】オリジナル・サウンドトラック
[1]クラシック(オーケストレーション)型
[2]ジャズ型
[3]R&B型
[4]ロック/ポップス型
[5]現代音楽(コンテンポラリー/アヴァンギャルド)型
[6]民族音楽(エスニック)型


あくまでも基本は【2】オリジナル・サウンドトラック型。その映画のために書き下ろされた音楽を意味し、歌の入らない[1]クラシック(オーケストレーション)型が主流です。

ですが、『アメリカン・グラフィティ』【1973年】で、いわゆるオールディーズが大々的にフィーチャーされて以来、回想型青春映画では、主人公の青春時代に流行していたポップス=既成曲が流される手法が定番となっていきます。


これまで紹介した既成曲サントラ作品は以下の通りになります。

サントラ至上主義【8】既成曲使用サントラ 第1回
サントラ至上主義【9】既成曲使用サントラ 第2回
サントラ至上主義【10】既成曲使用サントラ 第3回/オールディーズ使用型
サントラ至上主義【12】既成曲使用サントラ 第4回/ブラック・ミュージック使用作
サントラ至上主義【14】既成曲使用サントラ 第5回/ブラック・ミュージック使用作/スパイク・リー監督作品
サントラ至上主義【16】既成曲使用サントラ 第7回/1960-1970年代の名曲使用型



コリーナ、コリーナ
『コリーナ、コリーナ』1994年/アメリカ映画
【Original Title:Corrina、Corrina】
監督:ジェシー・ネルソン
出演:ウーピー・ゴールドバーグ/レイ・リオッタ/ティナ・マジョリーノ/ドン・アメチー/ジョン・キューザック


【あらすじ】1950年代後半、CM作曲家マニー【レイ・リオッタ】は、母親の突然の死以降、ショックで口がきけなくなた7歳の娘モリーとふたり暮し。家政婦を雇おうと面接を繰り返しますがなかなか適任が見つかりません。そんな中、大学出ながらも職が見つからずにいた黒人女性コリーナ【ウーピー・ゴールドバーグ】が応募してきます。

コリーナの明るく豪快な性格はモリーの心を開き、ついに彼女は言葉を取り戻します。更に作曲家としてスランプ気味だったマニーにコリーナが助言して出来上がった曲がCMに採用されることに。マニーとコリーナの間に人種を超えた恋心が芽生え始めますが・・・。


【ポイント】黒人女性と白人男性の人種を超えたラヴストーリー。設定が1950年代後半というのがある意味斬新でした。というのも当時はまだまだアメリカに根深い人種問題が存在していた時期でした。異人種間のラヴストリーを1990年代を舞台にするのと1950年代に設定するのとでは現実感が全く異なります。1950年代設定の方がより挑戦的で政治的なチャレンジと言えるのではないでしょうか。


映画の出来についてですが、残念ながら私は観ておりません。ですが、サントラは大の愛聴盤。ジャズとR&Bの著名曲が半々、プラスこの映画のために新録されたオリジナル数曲で構成されており、ブラック・ミュージック愛好家には堪らない内容になっております。










まずは主人公の名前コリーナの引用元となっている"Corrina,Corrina"【1956】。Jump Blues系ヴォーカリストBig Joe Turner【wiki】の代表曲です。








同じくR&B系ヴォーカリストThurston Harris【wiki】による"Little Bitty Pretty One"【1957】。

この曲は『アメリカン・グラフィティ』【1973年/過去記事】のサントラでも使用されました。





エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイと並び、3大女性ジャズ・ヴォーカリストに数えられるサラ・ヴォーン【ウィキ】によるスタンダード曲"They Can't Take That Away From Me"。邦題「誰にも奪えぬこの想い」【参考:拙筆別ブログ記事】。

聴いて頂けば解ると思いますが、サラ・ヴォーンはモノが違います。ヴォーカリストとしての力量がです。モンスター級ではないかと個人的には思います。






デューク・エリントン【ウィキ】が女性ヴォーカリストIrving Andersonをフィーチャーして録音した大人気スタンダード"It Don't Mean A Thing(If It Ain't Got That Swing)"

この曲の邦訳「スウィングしなけりゃ意味がない」は、しばしばジャズの精神を言い表す際に使われる決まり文句となりました。






ジャズとR&Bがほどよくミックスされ、既成曲サントラとしては充実した内容となっております。ジャズと言うと若干の敷居の高さを感じるかもしれませんが、ヴォーカル曲ばかりですので聴きやすいはずです。紹介した以外の曲も素晴らしいものばかり。新録の曲も実力者ばかり。

























リトル・ヴォイス
『リトル・ヴォイス』1998年/イギリス映画
【Original Title:Little Voice】
監督:マーク・ハーマン
出演:ジェーン・ホロック/ユアン・マクレガー/マイケル・ケイン/ブレンダ・ブレッシン/ジム・ブロードベント


【あらすじ】大好きだった父の死後、誰とも口を利かずに部屋に閉じこもってしまったエルヴィ【ジェーン・ホロック】。母親は娘を小馬鹿にしリトル・ヴォイス=LVと呼ぶ始末。


LVの唯一の楽しみは、父が遺した往年のヒット・レコード。レコードをかけながら歌う時だけが彼女の心が休まる時間でした。


地元のインチキ臭いプロモーター、レイ・セイ【マイケル・ケイン】はLVの唄声を聴いた途端、「これはスターになる」と確信。母親を焚き付け、一度だけとの約束でLVにライヴ・ハウスで歌わせる約束を取り付けます。


ライヴは大盛況。レイとLVの母親は、彼女にプロの歌手になるように強要。拒否したLVは再び自室に籠ってしまいます。その夜、LVの家が火事になり・・・。


【ポイント】引っ込み思案の少女が、大人たちの悪意を押しのけて、小さなしあわせを掴む姿を描いた青春映画。イギリス映画らしい毒とシニカルな笑いに溢れた良作になっております。


映画全編に少女の父親が愛した往年のヒット曲が流れることになるのですが、1950年代から1960年代に活躍した女性ヴォーカリストによるアメリカン・ポップスが選曲されました。当時の音楽エンターテインメント界のメインストリームはジャズ。ですが、今作で流れるのはは本格的なジャズではなく、ジャズ風のアレンジを採用したポップス中心。


ですので、聴きやすく、普段ジャズを聴かないリスナー層にも受け入れ可能なタイプの曲ばかりです。









1曲目収録Judy Garlandによる"That's Entertainment"。

ジュディ・ガーランド【ウィキ】は、『オズの魔法使い』【1939年】のドロシー役で知られる子役出身の女優。ライザ・ミネリの母親でもあります。彼女は歌手としても成功し、映画『バンドワゴン』の挿入歌として知られる"That's Entertainment!"を1960年にヒットさせました。







6曲目収録Shirley Bassey "Big Spender"。

シャーリー・バッシーは、『007/ゴールドフィンガー』の主題歌でも知られる英国出身のジャズ/ポップス・ヴォーカリスト。"Big Spender"はミュージカル映画『スイート・チャリティ』【1968年/ウィキ】の挿入歌でした。これを1967年にバッシーがカヴァーしヒットさせました。






7曲目収録Marilyn Monroe "My Heart Belongs to Daddy"。

この曲は1938年に上演されたミュージカル"Leave it to Me"【wiki】のために、コール・ポーター【ウィキ】が作曲した挿入歌。マリリン・モンローが主演映画『恋をしましょう』【1960年/ウィキ】の劇中歌としてカヴァーしたヴァージョンが、サントラとして採用されました。






以上のように、この映画のサントラはジャズ風ポップスがズラリと並んでいるのですが、1曲だけ本物のジャズが収録されております。

3曲目収録Billie Holiday "Lover Man"。

ビリー・ホリデイは、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンと並ぶ三大女性ジャズ・ヴォーカリストのひとり。この曲は彼女の代表作。1944年発表。年代/内容的に考えても一曲だけ毛色の異なる曲です。











スポンサーサイト
 

サントラ至上主義【16】既成曲使用サントラ 第7回/1960-1970年代の名曲使用型



映画のサウンドトラックは、以下の2つのパターンに分類可能です。


【1】既成曲
[1]クラシック型      ex『2001年:宇宙の旅』
[2]ジャズ型        ex『バード』
[3]R&B型        ex『ブルース・ブラザーズ』
[4]オールディーズ型  ex『アメリカン・グラフィティ』『スタンド・バイ・ミー』
[5]ロック/ポッポス型 ex『グッド・フェローズ』『パルプ・フィクション』
【2】オリジナル・サウンドトラック
[1]クラシック(オーケストレーション)型
[2]ジャズ型
[3]R&B型
[4]ロック/ポップス型
[5]現代音楽(コンテンポラリー/アヴァンギャルド)型
[6]民族音楽(エスニック)型


あくまでも基本は【2】オリジナル・サウンドトラック型。その映画のために書き下ろされた音楽を意味し、歌の入らない[1]クラシック(オーケストレーション)型が主流です。

ですが、『アメリカン・グラフィティ』【1973年】で、いわゆるオールディーズが大々的にフィーチャーされて以来、回想型青春映画では、主人公の青春時代に流行していたポップス=既成曲が流される手法が定番となっていきます。


これまで紹介した既成曲サントラ作品は以下の通りになります。

サントラ至上主義【8】既成曲使用サントラ 第1回
サントラ至上主義【9】既成曲使用サントラ 第2回
サントラ至上主義【10】既成曲使用サントラ 第3回/オールディーズ使用型
サントラ至上主義【12】既成曲使用サントラ 第4回/ブラック・ミュージック使用作
サントラ至上主義【14】既成曲使用サントラ 第5回/ブラック・ミュージック使用作/スパイク・リー監督作品


これらの既成曲サントラ作品はすべてアメリカ映画です。ゴスペル、ブルーズ、ジャズ、R&B、ソウル・ミュージック、ロカビリー、ロックンロールなどなど多種多様な音楽を20世紀のアメリカは生み出し、世界中で愛されたからこそ成立すると考えるべきでしょう。英国のミュージック・シーンも悪く和ありませんが、ロック・バンドが主流でアメリカほどの幅と量がありません。フランスやイタリア、日本にもポップスはありますがやはり単一的で、アメリカの豊かさには及びません。


アメリカには郷愁を誘う名曲が多数存在し、ジャンルも多様ですので、当時を知らない音楽ファンにとっては逆に新鮮に感じる可能性のある歴史的ストックがそれこそ腐るほどある訳です。回想型青春映画で、往年のヒット曲を流すという特殊なスタイルの既成曲サントラ形式は、アメリカ映画にのみ許された特権に思えます。






再会の時 【c】再会の時
【左:パンフレット/右:チラシ】
『再会の時』1983年/アメリカ映画
【Original Title:The Big Chill】
監督:ローレンス・カスダン
出演:ウイリアム・ハート/ケヴィン・クライン/トム・ベレンジャー/グレン・クローズ/ジョベス・ウイリアムス


この作品は純粋な意味での回想型青春映画ではありません。1960年代にミシガン大学の同級生として共に青春を過ごし、現在(1980年代)は中年を迎えたかつての仲良しグループ。仲間の一人が自殺したとの知らせを受け、葬儀に参列。久しぶりの再会を果たすかつての親友たちの姿を描きます。

そこで「懐かしの60年代」に流行していたポップスが大々的にフィーチャーされることになりました。

全曲リストはwikipedia:The Big Chill(Soundtrack)を参照してください。

通常のサントラ盤に加え、通常盤に収録しきれなかった曲を集めた続編"More Music From"盤もリリースされたそうです。その2枚に更なる未収録曲を加えたDelux Editionもリリースされています。映画の内容は地味ですが、サントラは馬鹿受けしたと考えられます。

R&B/ソウル・ミュージックと白人のバンド・ミュージックが適度に混ざり合っており、1960年代のミュージック・シーンを総ざらい的な内容になっております。


The Miracles "The Tracks of My Tears"【1965】



Temptations "Ain't Too Proud To Beg"【1966】。



Four Tops "It's the Same Old Song"【1966】。"More From"収録。



デトロイト・ベースの名門R&B/ソウル系レーベルMOTOWN。1960年代にモータウンの看板コーラス・グループBIG3に当たるスモーキー・ロビンソン率いるThe Miracles、Temptations、Four Topsが大々的にフィーチャーされており、上で紹介した曲以外にも取り上げられております。これは登場人物たちがミシガン大学の同級生だったという設定と無縁ではありません。デトロイトはミシガン州最大の都市。彼らにとってモータウン・サウンドはご当地ソングのようなものだった訳です。


Procol Harum "A Whiter Shade of Pale"【1967】。邦題『青い影』。


プロコル・ハルム【ウィキ】はオルガンをフィチャーした英国出身のバンド。


Three Dog Night "Joy to the World"【1970】。


スリー・ドッグ・ナイト【ウィキ】は、アメリカのバンド。マイナー曲をカヴァーしてヒットさせるスタイルで知られております。


The Moody Blues "Nights in White Satin"【1967】。Deluxe Edition収録。









マイ・ガール01 【c】マイ・ガール01
【左:パンフレット/右:チラシ】
『マイ・ガール』1991年/アメリカ映画
【Original Title:My Girl】
監督:ハワード・ジーフ
出演:ダン・エイクロイド/マコーレ・カルキン/ジェイミー・リー・カーティス/アンナ・クラムスキー/グリフィン・ダン


1970年代の田舎町を舞台。多感な年ごろの少女が、様々な問題と向きあい、乗り越えていく青春ドラマ。冒険はしませんが、少女版『スタンド・バイ・ミー』的な作品でしょうか。

時代設定が1970年代ということで、60年代後半から70年代初頭に発表されたR&B/ソウル、ロック/ポップスががフィーチャーされました。

全曲リストは、Discogs:My Girl Soundtrackを。

『再会の時』と比較すると、若干冒険的な選曲もあり、マイナー系アーティストの曲もチラホラ。


映画タイトルにも採用されたTemptationsの"My Girl"【1965】。

1960年代のアメリカン・ポップスを代表する曲。冒頭のベースラインとシンプルなギターのリフの素晴らしさ。名曲以外の表現がみつかりません。

ちなみにこの曲は『再会の時』でも使用されています。その他にもThe Rascalsの"Good Lovin'"、Creedence Clearwater Revivalの"Bad Moon Rising"も『再会の時』『マイ・ガール』両方で使用されております。


The Fifth Dimention "Wedding Bell Blues"【1969】。


The Fifth Dimention【wiki】は1960年代後半に人気のあった男女混成R&Bコーラス・グループ。


The Chicago "Saturday In the Park"【1972】。

シカゴ【ウィキ】は、1970年代を代表するポップ・バンド。







iTunes Store(Japan)


The Temptations
The Miracles
The Four Tops

Procol Harum
Three Dog Night
The Moody Blues
Chicago





 

サントラ至上主義【15】既成曲使用サントラ 第6回/オールディーズ使用型Disc2


映画のサウンドトラックは、以下の2つのパターンに分類可能です。


【1】既成曲
[1]クラシック型      ex『2001年:宇宙の旅』
[2]ジャズ型        ex『バード』
[3]R&B型        ex『ブルース・ブラザーズ』
[4]オールディーズ型  ex『アメリカン・グラフィティ』『スタンド・バイ・ミー』
[5]ロック/ポッポス型 ex『グッド・フェローズ』『パルプ・フィクション』
【2】オリジナル・サウンドトラック
[1]クラシック(オーケストレーション)型
[2]ジャズ型
[3]R&B型
[4]ロック/ポップス型
[5]現代音楽(コンテンポラリー/アヴァンギャルド)型
[6]民族音楽(エスニック)型


「【1】既成曲」とは、既に発表されている楽曲を使うパターン。「【2】オリジナルサウンドトラック」とは、その映画のために書き下ろされた曲を使うケース。【2】がサントラの基本です。「【1】既成曲」はあくまでも例外的なパターンとなります。

ただし、例外パターンの「【1】既成曲」型サントラが頻繁に用いられるジャンルがあります。青春映画です。主人公が古き良き子供時代を振り返るパターンの回想型青春映画では、子供時代にヒットしていたオールディーズ/懐メロ曲をフィーチャーし、時代観を出すという手法が用いられることが多くなります。

回想型青春映画では懐メロをフィーチャーするという黄金パターンを確立したのはジョージ・ルーカス監督作品『アメリカン・グイラフィティ』【1973年】であることは良く知られております。

1973年制作の青春映画ですが、物語の舞台は1962年。脚本監督を手掛けたルーカス本人の青春時代がベースとなっており、彼自身が少年時代に聴いた懐かしのメロディを全編でフィーチャーしています。このサントラ盤はアメリカン・オールディーズのベスト盤的な意味合いを持ち、現在まで続く大ベストセラー・アルバムとなっているほど。

『アメグラ』以降、回想型青春映画では、物語の舞台となる時代にヒットしたオールディーズ=既成曲がフィーチャーされるパターンが主流となります。今回は同じくオールディーズ曲をフィーチャーした回想型サントラ作品を2作紹介します。


1993ボーイズ・ライフ 
『ボーイズ・ライフ』1993年/アメリカ映画
【original title : This's Boys Life】
監督:マイケル=ケイトン・ジョーンズ
出演:レオナルド・ディカプリオ/ロバート・デ・ニーロ/エレン・バーキン

舞台は1950年代アメリカ。暴力的な継父と暮らす少年の日々を描きます。『タイタニック』【1997年】でブレイク前の若きディカプリオ主演の青春映画で、ロバート・デ・ニーロが父親役を演じました。

1990年代に制作された映画ですが、約半世紀前のアメリカを舞台にしておりますので、往年のオールディーズ・ヒットがサントラに採用されました。

既成曲/オールディーズ系サントラの楽しみのひとつは、スコセッシ作品やタランティーノ作品のように、あまり知られていないレア楽曲を知ること。掘り出し物感を期待する訳ですが、今作の選曲はかなり保守的。内容がシリアス系だけに仕方ないところかもしれません。




1曲目Nat King Cole "Smile"。

原曲はチャールズ・チャップリンが自身の監督出演作『モダン・タイムス』【1936年】のために書いたインスト楽曲【ウィキ】。後に作詞家によって歌詞が付けられ、このナット・キング・コール版は1954年に大ヒットしました。


2曲目収録 Fats Domino "Blue Monday"。

ファッツ・ドミノ【ウィキ】は、ニューオリンズ系R&Bピアニスト/ヴォーカリスト。チャック・ベリー、リトル・リチャードらと並びロックの創始者のひとりに挙げられることもあります。"Blue Monday"は1956年リリース。




4曲目収録 Eddie Cochran "Summertime Blues"。

エディ・コクラン【ウィキ】は1960年に21歳で自動車事故死したロカビリー歌手。この曲は1958年に大ヒットした彼の代表作のひとつ。


9曲目収録 Link Wray and The Wraymen "Rawhide"。

リンク・レイ【ウィキ】は、エレキギターのピアオニア的存在のギタリスト/作曲家。"Rawhide"は1959年リリース。



良質系ポップ・チューン中心で名曲揃いではありますが、少し保守的な選曲といった印象があります。とは言っても、映画の内容が重いドラマですので、音楽が目立ちすぎる訳にもいかず、しっとり系のナンバーで固めるのは妥当な判断。あくまでも映画の内容に符号するような楽曲を選ぶ必要がありますので。





1994ブロンクス物語 
『ブロンクス物語 愛につつまれた街』1994年/アメリカ映画
【original title : A Bronx Tale】
監督:ロバート・デ・ニーロ
出演:チャズ・パルミンテリ/リロ・ブランカート・ジュニア/フランシス・キャプラ/ロバート・デ・ニーロ

ロバート・デ・ニーロが初めて監督を務めた作品。厳密な自伝手的内容とは言えないようですが、自身の少年時代を投影した内容とされております。


舞台は1960年代のニューヨーク・ブロンクス。


4曲目収録 Della Reese "Don't You Know?"

ゴスペル/ジャズ・ヴォーカリスト、デラ・リース【wiki】が1959年にリリースし、Us R&Bチャートで1位に輝いた曲。




5曲目収録 Jerry Butler and The Impressions "For Your Precious Love"。

ジェリー・バトラー&ジ・インプレッションズの代表曲。1958年Usチャートで11位の大ヒット。



12曲目収録 Wilson Picket "Ninety-Nine and A Half(Won't Go)"。

人気ソウル・シンガー、ウイルソン・ピケットが1966年に放ったヒット曲。




13曲目収録 The Moonglows "Ten Commandment of Love"。

コーラス・グループ、ムーングロウズの1958年ヒット曲。



16曲目収録 The Four Tops "Baby I Need Your Loving"。

テンプテーションズと並びモータウン・レコードを代表するコーラス・グループ、フォー・トップスの1964年ヒット曲。



この他にもムーディー・ブルースやジミヘンのようなバンド・ミュージック、ドナルド・バードのようなジャズ系楽曲も収録。幅広いジャンルから選曲されておりますので、既成曲サントラとしては充実した内容になっております。

全曲リストはDiscogs:A Bronx Taleを参照。


ロバ-ト・デ・ニーロの初監督作品で、彼の自伝的要素も持ちますので、もしかするとデ・ニーロ本人が少年時代の思い出の曲を流すように提案するといった形で選曲に関わった可能性もあるのかもしれません。


   





 

【訃報】高倉健さん没す


【c】飢餓海峡R
【リヴァイバル版チラシ】
『飢餓海峡』1965年/東映映画
監督:内田吐夢
出演:三国連太郎/伴淳三郎/左幸子/高倉健/加藤嘉


燃える戦場
【パンフレット】
『燃える戦場』1970年/アメリカ映画
【Original Title:Too Late The Hero】
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:マイケル・ケイン/クリフ・ロバートソン/ヘンリー・フォンダ/高倉健/イアン・バネン


ザ・ヤクザ 【c】ザ・ヤクザ
【左:パンフレット/右:チラシ】
『ザ・ヤクザ』1974年/アメリカ映画
【Original Title:The Yakuza】
監督:シドニー・ポラック
出演:ロバート・ミッチャム/高倉健/ブライアン・キース/岸恵子/ハーブ・エデルマン/岡田英次


【c】君よ憤怒の河を渡れ
【チラシ】
『君よ憤怒の河を渡れ』1976年/東映映画
監督:佐藤純也
出演:高倉健/原田芳雄/池部良/中野良子/大滝秀治


八甲田山 【c】八甲田山 【p】八甲田山
【左:パンフレット/中央:プレスシート/右:チラシ】
『八甲田山』1977年/東宝映画
監督:森谷司郎
出演:高倉健/北大路欣也/丹波哲郎/大滝秀治/三国連太郎



幸福の黄色いハンカチ【表】 幸福の黄色いハンカチ【裏】 【c】幸福の黄色いハンカチ
【左:パンフレット/中央:パンフレット裏表紙/右:チラシ】
『幸福の黄色いハンカチ』1977年/松竹映画
監督:山田洋二
出演:高倉健/倍賞千恵子/渥美清/武田鉄矢/桃井かおり


冬の華 【c】冬の華
【左:パンフレット/右:チラシ】
『冬の華』1978年/東映映画
監督:降旗康男
出演:高倉健/池上季実子/北大路欣也/池部良/田中邦衛


動乱 【c】動乱
【左:パンフレット/右:チラシ】
『動乱』1980年/東宝映画
監督:森谷司郎
出演:高倉健/吉永小百合/米倉斉加年/田村高広/永島敏行


遙かなる山の呼び声【表】 遙かなる山の呼び声【裏】 【c】遙かなる山の呼び声a
【左:パンフレット/中央:パンフレット裏表紙/右:チラシ】
『遙かなる山の呼び声』1980年/松竹映画
監督:山田洋二
出演:高倉健/倍賞千恵子/渥美清/吉岡秀隆/ハナ肇


海峡 【c】海峡
『海峡』1982年/東宝映画
監督:森谷司郎
出演:高倉健/吉永小百合/三浦友和/大谷直子/伊佐山ひろ子



南極物語 【c】南極物語a
【左:パンフレット/右:チラシ】 

【c】南極物語01a 【c】南極物語01b
【左右とも:チラシ】
『南極物語』1983年/東宝映画
監督:蔵原惟繕
出演:高倉健/渡瀬恒彦/岡田英次/夏目雅子/荻野目慶子


夜叉
『夜叉』1985年/東宝映画
監督:降旗康男
出演:高倉健/いしだあゆみ/乙羽信子/田中裕子/ビートたけし


ブラック・レイン 【c】ブラック・レイン
【左:パンフレット/右:チラシ】
『ブラック・レイン』1989年/アメリカ映画
【Original Title:Black Rain】
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ダグラス/アンディ・ガルシア/高倉健/松田優作/ケイト・キャンプショー


ミスター・ベースボール
【パンフレット】
『ミスター・ベースボール』1992年/アメリカ映画
【Original Title:Mr.Baseball】
監督:フレッド・スケピシ
出演:トム・セレック/高倉健/高梨亜矢/デニス・ヘイスバート




四十七人の刺客 【c】四十七人の刺客
【左:パンフレット/右:チラシ】
『四十七人の刺客』1994年/東宝映画
監督:市川崑
出演:高倉健/中井貴一/森繁久彌/石坂浩二/宇崎竜童








「網走番外地」シリーズ、「幸福の黄色いハンカチ」「鉄道員(ぽっぽや)」など日本映画史上に残る名作に主演し、「健さん」の愛称で親しまれた俳優で文化勲章受章者の高倉健(たかくら・けん<本名・小田剛一=おだ・ごういち>)さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去した。83歳。 

毎日新聞2014年11月18日より引用




高倉健さんは、ジョン・ウェインやクリント・イーストウッド、アル・パチーノ、三船敏郎と同じで、どの映画でもほぼ同じ髪型、同じ表情。「演じている」ようには思えませんでした。まるで高倉健を想定して書かれたキャラクターかのごとく。

これは『燃える戦場』『ザ・ヤクザ』『ブラック・レイン』のようなアメリカ映画でも同じでした。『ザ・ヤクザ』に関しては日本在住だった原作レナード・シュレイダーが、東映任侠映画の大ファンで高倉健の熱烈な信奉者であったので、高倉健が出演することを想定して描いたので当然ではあるのですが。『燃える戦場』の監督ロバート・アルドリッチは高倉健を大いに気に入り、『ザ・ヤクザ』の監督に名乗りを上げたそうです。何らかの事情で実現はしませんでしたが。ポラックも素晴らしい監督ですが、男性アクションと言えばアルドリッチ。アルドリッチ版『ザ・ヤクザ』観てみたかったと思わずにいられません。

ただし、『ザ・ヤクザ』ではロバート・ミッチャムの、『ブラック・レイン』ではマイケル・ダグラスごときの引き立て役にされてしまいます。アメリカ人観客のために制作されたアメリカ映画ですので当然と言えば当然ではありますが。

マーロン・ブランドやロバート・デ・ニーロ、三國連太郎のように、作品によって役柄を演じ分ける俳優ももちろん素晴らしいのですが、ジョン・ウェインや高倉健のように自らのスタイルを変えずに映画自体を自分の色に染めてしまう俳優には畏敬の念すら感じます。

『遥かなる山の呼び声』の田島耕作を高倉健以外の俳優が演じるなんて想像できるでしょうか。いつもと同じ表情で、いつもと同じ話し方。それでも、どう考えても訳アリの逃亡犯で優しい心の持ち主である田島耕作にしか見えませんでした。前科を持ち、再犯で逃亡中の男です。普通なら刑務所にブチ込んでしかるべき男。二度と娑婆に出て来ないことを祈るべきタイプの粗暴犯。ですが、観客は田島耕作に明かに同情し、彼の未来が幸福であるように願わざるえなくなります。高倉健マジックです。

マキノ雅弘監督作品『日本侠客伝』シリーズ【ウィキ】は全11作あります。筋立てはどの作品もほぼ同じ。ヤクザ映画ですが、暴力団映画ではありません。仁義の道に生きる明治侠客を主人公にしたプログラム・ピクチャです。このシリーズは是非ご覧になるべきです。任侠映画の完璧なる様式美を堪能できます。日本の映画史に燦然と輝く作品と確信しております。


映画人はこの世を去っても、偉大な業績はフィルムという形で残り続けます。未来の映画ファンもきっと高倉健さんに魅了されると確信しております。





















» 続きを読む

 

スポーツ映画【16】テニス/ゴルフ映画

少し時間が経ってしまった話題になりますが、テニスの4大メジャー大会のひとつである全米オープンで、日本の錦織圭選手が見事決勝進出を果たしました。残念ながら、決勝ではクロアチアのチリッチ選手に敗北を喫し準優勝となりましたが、それでも彼の成し遂げた偉業は色褪せることはありません。

しかも、強豪選手を次々と破っての決勝進出。偶然に頼った訳ではありません。陸上の100mやサッカーのワールドカップ優勝と並び、テニスのグランドスラムは小柄な日本人スポーツ選手にとっては辿り着くことのできない到達点ではないか、と個人的には思いこんでいました。実力でグランドスラムの決勝に辿り着いた訳ですから、近い将来、今度はカップを掲げる姿が見られる可能性があります。

私はテニスのファンではないですし、それほど事情に詳しい訳ではありません。ですが、国際Aマッチウィークでサッカー中継がなかったので、準決勝ジョコビッチ戦はなんとなく観はじめました。日本人選手が絡めば、大抵のスポーツには注目してしまうタイプですので。生まれてはじめてテニスの試合を最初から最後まで観てしまいました。

それほど思い入れのない私でも感動しましたので、長年テニスを見続けてきたファンの感慨はひとしおだったことかと思います。

錦織選手の快挙に便乗する形で、今回はテニス映画を紹介します。ですが、テニスという競技を扱った映画はそれほど多くないので、松山英樹選手/石川僚選手らに4大メジャー制覇に期待がかかるゴルフ映画も同時に紹介してしまいます。

それにしてもテニスやゴルフの選手ががんばっているのを観るに付け、、我らがサッカー日本代表もいつの日かカップを掲げ・・・と思ってはおりますが、こちらはもうちょっと時間が必要みたいです。


エースをねらえ!
『エースをねらえ!』1979年/東宝映画
監督:出崎 統
声:高坂真琴/野沢那智

このアニメの存在と人気は知っておりますが、個人的にはTVアニメ版を含めて観た記憶がほとんどありません。TV版は少し世代がズレているのと、やはり女子向けだったのが理由でしょうか。同時期に製作され、同じ出崎作品である『あしたのジョー』ですと、繰り返し再放送を観た記憶があるのですが。

ウィキペディア:エースをねらえ!によると、この映画版は良くあるTVアニメの再編集/再構成ものではなく、新たに製作されたものとのこと。

このアニメをきっかけにテニスをはじめた女性陣は多いのかもしれません。


ウインブルドン 愛の日
『ウィンブルドン 愛の日』1979年/アメリカ映画
【original title :Palyers】
監督:アンソニー・ハーヴェイ
出演:アリ・マッグロー/ディーン・ポール・マーティン/マクシミリアン・シェル/パンチョ・ゴンザレス/スティーヴ・グッテンバーグ

【あらすじ】抜群のテニスの腕を持つクリス【ディーン・ポール・マーティン】は、悪友ラスティ【スティーヴン・グッデンバーグ】とともに、テニス・ハスラーとして賭けテニスを職業としています。

メキシコで交通事故に遭ったクリスを助けてくれたのは年上の美女ニコル【アリ・マッグロー】でした。ニコルはクリスを自宅に連れ帰り、介抱してくれます。何も告げずに時々、長期間旅に出るニコルを不審に感じるクリスでしたが、ミステリアスなニコルに弾かれていくクリス。ですが、彼女が世界的な実業家マルコ【マクシミリアン・シェル】の愛人と知ると、クリスの心は張り裂けそうになります。

マルコに呼び出されニコルが出かけて行った後、荒れたクリスは彼女の貯金を引き出し散在。自分の想いに答えてくれないニコルに対する子供っぽい当てつけでした。

すぐに後悔の念に見舞われたクリスは、ニコルの元を去ります。プロ・テニス選手として表舞台に出る決意を固め、コーチを雇い猛練習。プロ・デビューするやいなや破竹の快進撃。1年後にはウィンブルドンの決勝にまで駒を進めます。賞金で、使い込んだ金をニコルに返済。そして決勝戦を見に来てほしいと彼女に伝えます。

ですが、彼女はその日マルコに呼び出されていました。クリスはウィンブルドンで優勝できるのか。そして、ニコルは彼の亜告白に答えてくれるのか・・・・。

【ポイント】『エースを狙え!』と同じく、スポーツ映画であると同時にラヴ・ストーリー。というよりも、テニスを道具にしたラヴ・ストーリー。賭け専門プレイヤーが、1年の猛特訓でウインブルドンの決勝の舞台に辿り着く、というマンガ的展開を受け入れ可能かどうかで評価が変わってくる可能性があります。

ニコルを演じるのはアリ・”ある愛の詩”・マッグロー。



ウィンブルドン 【c】ウィンブルドン
【左:パンフレット/右:チラシ】
『ウィンブルドン』2004年/英=米映画
【original title :Wimbledon】
監督:リチャード・ロンクレイン
出演:キルスティン・ダンスト/ポール・ベタニー/サム・ニール/ジョン・ファブロー/バーナード・ヒル

【あらすじ】ベテランのテニス選手ピーター【ポール・ベタニー】は、近年は戦績が振るわずランキングも119位まで低下。引退の文字がちらついています。特別推薦枠でウィンブルドンの出場権を手にしますが、今大会を最後に現役から引退する決意を固めます。

同じくウインブルドン出場のためアメリカからやってきたリジー【キルスティン・ダンスト】と知り合い、彼女の父でコーチのデニス【サム・ニール】から指導を受けることに。共に練習していくうちに、ピーターとリジーは急接近していきます。

リジーの応援とデニスの適切なコーチングにより、ピーターは快進撃。準々決勝まで駒を進めます。ところが、ピーターとリジーの関係を知ったデニスが激怒。2人に逢うことを禁じると、リジーは調子を落とし敗退。ピーターも準々決勝で調子を落としてしまいます。そのピンチを救ったのはリジーのアドバイス。ピーターは勝利を手にし、ついには決勝に進出し・・・・。

【ポイント】今作も基本的には先ほどの『ウィンブルドン 愛の日』と同じ路線。人物設定に多少の違いがあるだけ。もっと言ってしまえば、『エースをねらえ!』を含め3作ともほぼ同じ展開と言ってしまっても良いとも思えます。つまり、テニスと恋。しかも恋偏重です。

ですので、自動的に私のような中年のおっさんの守備範囲外ということに。プロデューサーは私がチケット代を払うことなどそもそも期待していない訳です。

では、仮にテニスという競技の素晴らしさに焦点を当てた真摯な作品があったとします。となると、上掲3作品を好む女性層がソッポを向く可能性が高くなります。では、私のようなスポーツ大好き層が劇場に押し寄せるのかというと、おそらく観に行くのは少数派。つまり、興行的な理由から、テニス映画は女性観客の興味を惹く恋愛偏重型にならざる得ない、ということになる訳です。

そもそもサッカー映画にしろ、アメフト映画にせよ、スポーツ映画はあまりヒットしませんので。映画狂人の私でもサッカー観るなら試合の中継観た方が楽しいですし。



私の知るテニス映画は以上3本のみ。他にもあるかもしれませんが思い浮かびません。




ティン・カップ 【c】ティン・カップa 【c】ティン・カップb
【左:パンフレット/中央、右:チラシ】
『ティン・カップ』1996年/アメリカ映画
【original title :Tin Cup】
監督:ロン・シェルトン
出演:ケヴィン・コスナー/レネ・ルッソ/チーチ・マリン/ドン・ジョンソン/デニス・バークレー

【あらすじ】ゴルフ練習場でレッスン・プロをしているロイ【ケヴィン・コスナー】。かつては花形ツアー・プロを目指してはいたものの挫折。気の合う仲間と気軽な日々を送っています。

ある日、精神科医モリー【レネ・ルッソ】がレッスンを受けにやってきます。ロイは直ぐに彼女に惹かれます。ところが、彼女は花形ツアー・プロでかつてはロイのライバル的存在だったデヴィット【ドン・ジョンソン】の恋人でした。

モリーを振り向かせるため、ロイは一念発起。ツアー・プロとして表舞台にカンバックするべく猛練習を開始。目標はグランドスラム大会の全米オープン。どうにか予選を勝ち抜き本大会出場権を獲得しますが、初日が83の大叩き。ところが2日目から快進撃を開始し・・・。

【ポイント】先ほどテニス映画は女性観客層を惹きつけるためラヴ・ストーリー的要素が強いと申し上げましたが、今作も実はほぼ同じ構造。グダグダのレッスン・プロ生活を送っていた中年男が女医の気を惹くためツアー・プロにカンバックし、いきなり全米プロで大活躍するというマンガ的展開をゴルフ愛好家の中年が受け入れたのかどうか。ヒットしたとは言えない記憶がありますが、どうだったのでしょうか。

監督のロン・シェルトンは、同じくケヴィン・コスナー主演の『さよならゲーム』【1988年】で野球、『ハード・プレイ』【1992年】でバスケットボール、『タイ・カップ』【1996年】では再び野球、そして今作ではゴルフとスポーツを題材にした作品を好むスポーツ映画監督。



バガー・ヴァンスの伝説 【c】バガー・ヴァンスの伝説
【左:パンフレット/右:チラシ】
『バガー・ヴァンスの伝説』2000年/アメリカ映画
【original title :The Legend of Bagger Vance】
監督:ロバート・レッドフォード
出演:マット・デイモン/ウィル・スミス/シャーリーズ・セロン/ジャック・レモン/ジェイ・マイケル・モンクリーフ

【あらすじ】1928年ジョージア州。かつて天才ゴルファーとして名を轟かせたジュナ【マット・デイモン】でしたが、第一次世界大戦に従軍した際に経験した悲痛な出来事がトラウマとなって、ゴルフ界から去り隠遁生活を送っております。

ジョナの恋人だったアデール【シャーリーズ・セロン】は、父親の事業を引き継ぎ大規模なゴルフ・リゾートをオープン。宣伝を兼ねて、著名ゴルファーと地元選手のチャレンジマッチを企画します。もちろんアデールにはジョナを復活させたいという思惑がありました。

渋々ながら出場することになったジョナ。ところがモチベーションは一向に上がりません。その時、バガー・ヴァンスと名乗る不思議な男【ウィル・スミス】がやってきて5ドルの報酬でジョナのキャディになると申し出てきます。

初日、大叩きしていきなりつまずいてしまうジョナ。ですが、バガーは「ゴルフでキミは人生を取り戻せる」とジョナの抱える問題を知っているかのごときアドバイスを送り続けます。バガーの助言もあって2日目以降ジョナは快進撃をスタート。遂に花形プロ選手とスコアが並びます。

ジョナの復活を見遂げた不思議なバガーは姿を消し・・・。

【ポイント】挫折からの復活というスポーツ映画の王道的展開。ですが、レッドフォードは主人公のジョナに競技的スランプといったスポ魂ものにありがちな理由ではなく、悲惨な戦争体験という重荷を課しました。更に、彼の復活を支える重要な人物を恋人ではなく、バガー・バンスという正体不明の人物に設定。スポーツ映画では異例なことですが、ファンタジー的な要素をプラスすることを躊躇しません。ありきたりなスポ魂もの、ラヴ・スートリー的な展開を避けようとするレッドフォードの強い意志が感じられます。

この点は大変興味深いのですが、レッドフォードはクリント・イーストウッドと異なり、踏み込んだテーマを嫌います。結果として、それなりのドラマを持ちながら、薄味な作品が多いのはご存じのとおり。今作はどうでしょうか。

舞台設定がジョージア州ですので、グランドスラム大会マスターズの舞台であるオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ【ウィキ】を思い起こさせます。



今回は錦織選手の活躍によって急遽思いついた記事でしたが、自分でもビックリしたことに、記事中で紹介した5作のうち
1作も観たことがありません。これまで600本以上の記事を公開しておりますがはじめてかもしれません。色々と掻いておりますが、実は観ていないという・・・・全く説得力のない記事となってしまいました。

私はサッカーを中心に、スポーツ観戦を愛好しております。そもそもスポーツ中継を好む者にとって、スポーツ映画は逆にあまり興味を惹かないように思えます。作り物のドラマよりも中継を観た方が単純に面白いので。なんだか身も蓋もない結論になっちゃいましたが。『バガー・ヴァンスの伝説』は興味を惹かれております。


   
 

Page Top

プロフィール

apanlabo

Author:apanlabo
研究所長:映画、音楽大好きなおっさんです。

映画館に行くと、パンフレット【プログラム】と呼ばれる小冊子が販売されています。子供のころから、映画を観に行くと必ずパンフレットを買うのが習慣になっていました。キャストやスタッフの作品履歴などを読むのが大好きでした。

一時期、古いパンフレット収集を趣味にしていましたが、現在は小休止中。残念ながらマニア垂涎のレアものはほとんど持ち合わせていないB級コレクターの域は出ません。ですので、見せ方で少しでも工夫していけたらと考えております。

現在でも映画を観ることが最大の喜びで、CATVで放映されるものを録画し、毎日少しずつ観る日々。どんなジャンルの作品でも観ますが、古いハリウッド作品、古い日本映画を最も好んでいます。中でも西部劇を特に愛好しております。

映画パンフレット以外にも、ツアーパンフ、スポーツイベントのプログラムなども今後取り上げていく予定です。

コメント/トラックバックは承認制を採用しておりますが、業者の迷惑コメント/トラックバック対策ですので、どんな内容でも基本的に承認させて頂いております。コメントをする際、「非公開」を選択して頂いても構いませんがこちらからのお返事は非公開を設定することができません。

カテゴリ

openclose

スポンサードリンク2
映画パンフレット研究所の歴史
【2007/09/24】
映画パンフレット研究所開設
【2007/10/30】
Yahoo!カテゴリに登録
【2007/11/22】
通算1,000Hit達成!感謝です。
【2008/04/01】
通算10,000Hit達成!更なる感謝です 
【2008/04/28】
通算100本目の記事をアップ
【2008/09/24】
開設1周年を迎えました!
【2009/01/02】
テンプレートを変更しました
【2010/03/20】
Twitterはじめました
【2010/08/07】
通算1,000拍手達成!感謝です
My Favorite Films一覧
詳細は、カテゴリMy Favorite Filmsを。

パリ、テキサス

ソナチネ

赤い河

チャイナタウン

地獄の黙示録【表】

【c】ツィゴイネルワイゼンb

【c】マルホランド・ドライブ

My Sweet Little Pamphlet一覧
詳細は、カテゴリMy Sweet Little Pampletを。

情事【ニュー東宝】

ソロモンとシバの女王【表:クラシックス・イラストレイテッド】

【広告】iTunes Movie Download





















































































【広告】iTunes Soundtrack Download
ブログランキング

↑気に入っていただけたらクリックお願いします↑

アクセスカウンター
投票箱

ご協力ください!

【Amazon】映画関連書籍
















【広告】amazon.co.jp【お気に入り】
映画パンフ保存術
映画のパンフレット、チラシを保存する方法はコレクター諸氏にとって永遠の課題。映画パンフレット研究所が採用しているのはファイルに収納する方法です。

【1】クリアホルダーに収納する

まずはパンフレットをホルダーで保護します。ホルダーは様々な種類がありますが、キングジム社製のものが最も厚手で丈夫です。

こちらはA4サイズ用/30穴タイプ


こちらはA4サイズ/2穴タイプ


30穴と2穴は、収納するファイルによって使い分けます

ファイルに収納して縦置きすると角が傷む可能性がありますので、このクリアホルダーに入れて引き出しなどで保管するのもひとつの方法です

【2】ファイルに収納する

クリアホルダーで保護したら、これをファイルに収納します。折れ/曲がり防止のため、表紙はできるだけ硬い素材のものを選ぶべきでしょう。ここでは映画パンフレット研究所が使用しているキングジム製のファイルをご紹介します

A4/26穴タイプ

A4/2穴タイプ


A4/2穴タイプは、事務用品然として味気ないデザインですが表紙が硬いのが利点。26穴タイプはデザイン性重視。

ただし、これらのファイルに収納しても、角折れなどを防ぐため縦置きは避け横置きにした方が無難です。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

このブログをリンクに追加する

最近のコメント
最近のトラックバック
金魚
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。